手を叩いた瞬間にぱっと

▼弟とひっさびさに喧嘩した。喧嘩した内容は内緒にするけど、なんていうか人と喧嘩するのがかなり久々すぎて、ああこの感覚思い出したわ、言いたくもないけど相手にあえて一言余計に伝えちゃう感じとか、話したくないってお互い思ってても対話をやめようとしない感じとか、後味悪い話の終わり方とか。

なんかすっごくムカついて、くさくさしたまま、自転車に乗って外に出ることにした。こんなに腹が立ったって、勝手に時間は過ぎるし、野暮用を済ませないといけないから。どこまでも進む景色に身を委ねて、ふと弟の顔を思い出しながら「ああマジでうっぜ〜な、あのクソ姉貴」とか思われてるんだろうな、勝手に思っててくれていいし、悪口言ってても構わないけど、面と向かって「このクソアマ!」とか罵られたり、名前を呼び捨てにされた日には(生まれてから一回も弟から呼び捨てされたことない)(お前!とかはあるけど、うちは基本的に親の教育がいい)絶対泣いちゃうだろうな〜とかずっと考えてたら、一人で勝手に悲しくなってしまった。こんなに晴れてるのになんで私は悲しいんでしょうか。

 

▼しばらく時が経ってから、自分にも悪いところがあった気がしたので、謝れたらいいなっていう期待も込めて何気なく連絡をしてみた。本当に不要不急の用で。文末には「喧嘩してるところ申し訳ないけど」って一言添えて。

そしたら弟、「もう済んだことだからいいよ、んで、何、用ってなんだよ」っていつも通りに返事をしてくれて、なんかすっごく安心した。

 

▼うちの家族って喧嘩をしてもすぐ仲直りできるんだよね。例えば、夜に喧嘩したとしても翌朝には普通に食卓囲んで醤油を貸し合ってたり、それが普通なんだよね。でもさ、友達って全然違う時あるじゃん。私はこのテンションで付き合ってても、急に疎遠になっちゃったりとかして、そんなつもりじゃなくてもさ。それでも仲良くしてくれる人にはすごい感謝してます、いつも。でもきっと、面と向かっては照れくさくて言えないから、私の表情からああこの人は私に感謝してるんだろうな、ふふふって思っててください〜。