虫歯建設株式会社

 

f:id:ayakoonline:20200416014350j:image

 

▼うちの手前の道路で工事をしている。割とずっと長い間。道路に穴を掘っているみたい。金属でアスファルトを痛めつけるギギギギ、ドドドドって音が夜中まで鳴り響いている。まるで歯医者みたいな音。音を聴くだけでなんだか歯が痛いような気がしてくる。

 

その工事現場で働く人々の手元を照らす灯りが、文字通りとにかく馬鹿でかい。アドバルーンが地上におっこってきちゃったんじゃないか?ってぐらいの大きさ。カーテンをきちんと閉めてても、隙間から漏れ出す光がまあ眩しくて、なんだ今日は満月なのか?と思ってカーテンの隙間から外を眺めたら、その灯りが街中を照らしてる。その灯りは作業員をモチーフにしてて、まるまるとした体つきに溢れんばかりの満面の笑み。夜中にカーテンを開けるたび、人の良さそうな小太り作業員と目が合う。そんで、朝になると忽然と姿を消しているのだ。あの巨体はどこに行っているのだろう。なんだかずっと気になっている。